受験生向けインフルエンザ予防プロジェクト

インフルエンザは毎年多くの方が感染します。健康を守るために予防接種が前提になりますが、受験の時には「かかるかもしれない」という不安だけでもストレスになります。ワクチンだけではなく予防薬を活用することで、かかってしまうリスクを減らせますので、本人や家族の心配も減らすことができます。

対象者と予防までの流れ

  • 対象者          今年度、中学・高校・大学を受験予定の方
  • 予約受付       9月15日~10月15日までとします。LINEでの予約をお願いします(LINEのことは一番下に書いてあります)。当院で確保しているワクチン・薬剤の在庫がなくなり次第終了となります。
  • ワクチン       入試開始の1カ月前までに(2~3カ月前を推奨)インフルエンザワクチンを少なくとも1回接種します。基本的には1回で十分ですが、2回接種を希望する場合は1カ月程度の間隔をあけて接種することも可能です。詳細は1回目のワクチンの時に相談しましょう。
  • 入試最終日の10日前からタミフル1錠を朝食後にお飲みください。タミフルはワクチン接種時にお渡しします。常温で保存可能です(冷蔵庫などの冷所でも構いません)。イナビルの場合は、7日前とその翌日に1キットずつ吸入します。
  • 費用はワクチン1回接種、タミフル10日間内服の場合で1万円です。初回のワクチン接種時にまとめてお支払い頂きます。(ワクチン2回接種とした場合には2000円追加、タミフル投与期間が10日増えるごとにも3000円追加となります)
  • イナビルの場合、2キット吸入で12000円です。初回のワクチン接種時にまとめてお支払い頂きます。(ワクチン2回接種とした場合には2000円追加、イナビル投与期間が増えるごとにも6000円追加となります)
  • 後日追加を希望された場合、薬剤が不足して手に入らない可能性があります。また追加の場合は院外処方になり、診察費用や薬局の手数料などが掛かるので割高になります。

インフルエンザ予防接種について

インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスの感染を予防し重症化を防ぐために有効です。毎年流行するウイルスの型に合わせてワクチンが製造されており、毎年の接種が推奨されています。受験生は必ず受けておいてください。通常13歳以上は1回の接種で1シーズン有効ですが、受験が2月や3月までかかる場合には、気持ちの上でも2回目が有効かもしれません。2回の接種を希望される方は、1回目の接種時にご相談ください。なお、ワクチンの確保のため事前のご予約をお願いします。

インフルエンザ予防薬について

インフルエンザの流行時期には、予防薬(抗インフルエンザ薬)の内服も有効です。タミフルやイナビルなど通常インフルエンザにかかった時に治療薬として使用するお薬を予防として用います。予防は保険医療では認められないため自費になります。
予防は、日本では糖尿病や慢性呼吸器疾患などの病気をお持ちのかたや65歳以上の高齢者だけが通常の対象となります。それ以外の方については通常当院では積極的な予防は行っておりません。時には病気に感染し免疫力を上げておくことも大切だという院長の考えからです。
しかし、受験など人生の大イベントにおいては、もし感染してしまうと。一生を左右しかねません。このため、都会ではよく見かける「受験生のインフルエンザ予防」を当院でもやってみることにしました。

インフルエンザ予防薬の内服について

予防薬の内服は、すべて自費となります。また、基礎疾患がない方は適応外使用となるため万一副作用が起きた場合、医薬品副作用被害救済制度の対象外となり補償は受けられないことをご了承ください。不明な点がある場合は、事前に医師とご相談のうえご利用ください。今回使用するお薬は、タミフルとイナビルのみとします。最近ゾフルーザも1回だけ飲むお薬として有名になってきていますが、耐性を起こす可能性があること、また一番新しいお薬であり当院でも使用経験が少ないことから予防には用いません。

予防薬の副作用について

いずれの抗インフルエンザ薬も一般的に安全性の高い薬剤ですが、タミフルで吐き気や腹痛などが報告されています。またアレルギー反応や肝機能障害などが起こる可能性がありますが、他の薬剤とくらべ高率というわけではありません。異常行動との関連性は低いと考えられていますが、特にタミフルが気になる場合はイナビルを選択してください。※健康な方への予防投与は、副作用補償制度の対象外になります。

当院の免責について

本プロジェクトはインフルエンザ感染のリスクを可能な限り低下させるものですが、感染しないことを保証するものではありません。特にタミフル耐性ウイルスが流行した場合には本プロジェクトで感染を予防することは困難です。また、医薬品には一定の頻度でアレルギー等の副作用が生じる危険性があります。

したがって本プロジェクトに参加していてもインフルエンザに感染してしまった場合や、本プロジェクトに使用する医薬品により副作用が生じた場合も、当院は一切の責任を負いません。また、いかなる理由であっても医薬品の返品や返金には応じられません。

以上を踏まえ、本プロジェクトへの参加はご自身とご家族の責任でお願いします。

さらに本プロジェクトへの参加にあたっては、内容を確認する同意書にサインをして頂く必要がありますのでご了承ください。

お問い合わせ・ご予約について

インフルエンザ予防接種や予防薬の内服についてご不明な点がございましたら、LINEでお問い合わせください。ご予約は10月15日まで承っております。
LINE登録(ID)@ada7で検索いただくか、下のQRコードから友だち登録してください。


百日咳について

あまり報道されなくなりましたが、百日咳が流行しています。
咳の患者さんは2月ころからすごく多いです。ヒトメタニューモウイルス、RSウイルス、マイコプラズマなどが主流でしたが、当院でも百日咳の方が出ています。福知山でも流行しています。

かかりやすいのは、小学生以上のお子さんと大人です。赤ちゃんの時に打った三種混合ワクチン(今は四種や五種混合になっています)が切れてくるからです。
日本小児科学会は以前より小学校入学前と中学入学前後の三種混合ワクチンを推奨していました。もし希望される方がありましたら、電話で予約をお願いします(Web予約はできません)。
都会の方は結構接種されているみたいです。
本当に防がないといけないのは、まだワクチンを受けていない赤ちゃんの感染です。周りの大人やきょうだいからうつってしまうと重症化することがあります。
生後2か月に入ったら、できるだけ早めに通常のワクチンを開始しましょう。何よりこれが大切です。

都会のほうでは妊婦さんで、三種混合を受けられる(赤ちゃんに抗体が移行するため)ことも増えているようです



マイコプラズマの流行について

咳の風邪がすごく流行していますが、それとは別にマイコプラズマも流行っています。
あだち小児科クリニックかかりつけの方は、正しい知識を身につけ、不安にならないようにしてください。

マイコプラズマは、だいたい4年ごとに流行するのでオリンピック肺炎とも呼ばれます。前回の東京オリンピックの時にみんなマスクをしていてほとんど流行しなかったので、今年2回分流行しています。それをマスコミは「過去最大」などとあおっています。
また別の呼び名が「歩く肺炎」で、比較的軽い人が多いのが特徴です。咳が出ているのに頑張って働いている大人が感染源になることも多いです。
マイコプラズマの症状として、子どもではまず熱が続きます。熱がない人も検査をすることがありますが、陽性はわずかです。あと咳がひどいのが特徴です。昼間も咳をずーっとしています。

当院ではPCR検査をメインに行い、診断しています。抗原検査という10分で出る検査もありますが、偽陰性(本当はマイコプラズマだけど検査は陰性)や偽陽性(マイコプラズマじゃないけど検査は陽性)のどちらも多い検査なので、あまり使用はしていません。検査結果が出るまで数日かかりますが、それまでに治療は始めますので大丈夫です。

マイコプラズマは、コロナのようにどんどん広がることはありません。非常に弱い菌で感染率も低いですし、かかってから発症まで2-3週間かかります。学校や園ではやっていると言われても患者さんは一人か二人くらいのことが多いです。学校保健安全法でも、マイコプラズマは一番下の「状況により出席停止も考える」レベルです。なぜか検査結果が出るまで休まなくてはいけない保育園もあるようですが、そのようなことは不要です。
もちろん熱があったり夜眠れないほど咳がひどい間はどんな風邪でも自宅で安静にするのが大事ですので、それは守ってくださいね。


インフルエンザが流行しています

どこの医院も同じですが、インフルエンザの検査キットが手に入りにくくなっています。
本当に必要な方に検査ができなくなると困りますので、不要な検査をできるだけ減らしたいと思います。

・同居家族がインフルエンザと診断され、数日中に熱が出た方
・学校などでインフルが流行しており、高熱で明らかにインフルエンザと診断できるとき
は、検査をしないで、診断することがあります。(臨床診断と言います)。
(2000年より前は検査キットは世にありませんでしたので、症状で診断していました)

また
・念のため検査を受けたい
・園から検査を指示された(症状はあまりない)
・発熱から数時間しかたっていない
場合は、検査できないことがありますのでご了承ください。

インフルの検査は発熱後12時間くらいで陽性になる率が8割くらいになりますが、短いと偽陰性といって、検査で出ないことがよくあります。
ご協力よろしくお願いいたします。